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2006年04月14日

鹿留発電所の桜

  [photo]

「鹿留(ししどめ)発電所」
桂川(相模川)水系水力発電施設のうち、都留市内にある数基の水力発電所の上流部の施設。
古くから桜の名所として知られていた(とりあえず過去形)。
 現 東京電力 鹿留発電所
 旧 桂川電力公司 鹿留発電所
  ※正しくは「桂川電力株式会社」であるが、何故か地元の歴史クラブと称する団体においても「公司」を使用している事がある。
    今回はただ単に面白いので「桂川電力公司」としてみた

DSC_1807.jpg
「桂川電力公司」により建設
 1911年(明治44年)10月起工
 1913年(大正2年)6月竣工
 1914年(大正3年)5月発電開始
当時の出力16,800kw
現在も東京 目白方面への電力供給を行っているとされる
桂川電力公司は1922年(大正11年)2月に東京電燈(株)(社長は神部挙一 鹿留出身、現東京電力株式会社の前身=正確には戦前~戦時の国家統制化により解散統合、戦後東京電力が引き継いだ形となる)と合併 (注 この部分の記述曖昧)

DSC_1775.jpg
桂川(相模川)水系の水力発電所は、河口湖より導水した水力を利用するルートと、山中湖・忍野村の水を利用する2ルートがあり、記憶が正しければ、富士吉田市上暮地の明見(あすみ)取水口辺りで合流したのち、下流域の駒橋、八ツ沢発電所までの一連の水力発電所系を構成し、東京市の発展に少なからずの力を与えてきた。
また取水部の一つとなる河口湖の「うそぶき水路」をはじめ、特に都留市内に残る一連の水路の殆どは当時のまま、コンクリートを基盤としながらも規則正しく配列された石組みの表を残している。
ほかに下流の「鍛冶屋坂導水橋」や「落合橋」など、土木建築面でも興味深いものがある。
 鹿留発電所うそぶき水路吐口部[文化庁 文化遺産オンライン]
 駒橋発電所落合水路橋[文化庁 文化遺産オンライン]


参考資料他
 山梨の電気 (東京電力山梨支店の概要) - 山梨と電気事業[東京電力 山梨支店]
 東京電力の水力発電所一覧(山梨県)[TEPCO 電気・電力辞典 サ行-水力発電所-東京電力の水力発電所一覧(山梨県)]
 土木学会図書館|戦前絵葉書 6.発電所-1[土木学会附属土木図書館 土木デジタルアーカイブス]
 「近現代」 都留市の歴史散策~都留市立図書館~[都留市立図書館]
 水力ドットコム(個人サイト)
 新聞記事文庫 切抜帳一覧 電気工業(工業及鉱業) 第1巻 1912.5-1913.7(明治45年5月-大正2年7月)[神戸大学 新聞記事文庫]

ちょっと気張ってみましたが、タマにはこんなのもどうよ?

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